静かなものは強い

 森の中に住んで、いつの間にか10年を超えました。私は草木の名前は全く分からないのですが、面白いことに、年によって元気のいいのとか姿を潜めるのとか、色々波があることに気付いてきました。去年ほとんど目立たなかったものが突然沢山の花を咲かせたり、たくさんの実を付けたり。

IMGP4598.jpg

 この夏はホタルブクロが咲き乱れ、今はツリバナの赤い実が、去年よりもたわわに実っています。
 
 また今年は、コナラやミズナラのドングリが豊作のようです。
 私はこれらの樹が好きです。ぽわぽわと毛の生えた新緑もいいし、渋い茶色の紅葉もいい。そして何と言ってもドングリ。なぜ好きかと言われても、よく分かりませんけどね。
 屋根に落ちるドングリの音がまたいい。カツーンっと、大きな音が響きます。闘うことでしか自分を表現出来ない我妻も、思わず詩にしてしまうほどです。

 そうそう、引っ越してきた当時は、ドングリを集めてプランターに埋めて、発芽したものを庭に植えたりもしましたが、実際はそんなことしなくとも自然にどんどん増えるようで、今はアスファルトの上に落ちたものを森に投げるくらいです。リスのご飯になるんでしょうしね。

 さて、そのドングリですが、従来縄文人のメジャーフード候補として取り上げられてきました。いや、今もそうなんですが、最近では土器の圧痕として見つかるマメ類に、話題としては押され気味かな?私も若干薄々間接的に関わることもある研究分野ですが、確かにこのインパクトは大きいですもんね。
 でも頑張れドングリ。主役は君だ、多分。
「今年、マメ、イマイチじゃね?」
「やっぱドングリだよね」
という会話も、5,000年前、すぐそこであったに違いないさ。いや、多分。

 それはともかく、こういう森の中で暮らしていると、声無きものの強さを感じます。だってこんな小さなドングリが、冷たい雪の下から芽を出して、やがて人間の家なんて包み込むような大木になるんですから。そういう人物に、なりたいものです。
関連記事

テーマ : 研究者の生活
ジャンル : 学問・文化・芸術

Comment

非公開コメント

被災していない私たちの手で
(公社)日本愛玩動物協会
妻が長野支部の事務局長を務める団体の協会本部で、被災動物救援活動を行っています。
ようこそ A.E.G Cafe へ

A.E.G

Author:A.E.G
ここは標高1200mにある
「A.E.G自然史博物館」の喫茶室です。
ごゆっくりおくつろぎ下さい。

関連サイト
カテゴリ
館長のつぶやき
最新コメント
おじゃまいたします
主に古生物について
ふらぎ雑記帳
タブリンの窓
umrおかめ通信
左上腕骨内側
ヤマモト生物模型作業週報

主に犬について
犬3頭と夫婦のノンビリ生活
座敷わらし犬とうさぎガーデン

主に考古学について
八ケ岳だより
日々のできごと、ときどき考古学

お友達のブログ
Lotus Root Design
めいのはま日記
縄文遺跡の上にある「富山県朝日町」お散歩日記
ぽこぽこ手帳

NATIONAL GEOGRAPHIC NEWS
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
ブログ内検索
RSSリンクの表示